FUMI理論

FUMI理論は,分析機器の精度(測定値の標準偏差)をベースラインノイズの数学的性質から推定できないかという疑問に対する答えでした。 分析機器は測定値という情報を提供するため,FUMIとは相互情報量の関数(Function of Mutual Information)という意味です。 その応用範囲は思っていた以上で,分析化学の分野に限定されることはなく,自然及び社会におけるゆらぎ現象の異常を検出する一般的な理論に発展してきました。

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FUMI理論によるHPLCの精度推定

小谷明先生(東京薬科大学)が発表会「不確かさ推定のイノヴェイション-日本からglobal standardへ-」において講演されたときの講義資料を載せてあります。
発表会は,財団法人ヒューマンサイエンス振興財団の政策創薬総合研究推進事業の補助金により,平成18年10月13日に明治製菓講堂(東京都中央区京橋)において開催されました。林譲は,平成16年度から18年度まで,課題「医薬品等の有効性・安全性を保証するための分析・解析技術の評価と標準化に関する研究」で上記の財団から補助金を取得していましたので,研究事業の成果発表の場としてこの発表会を開催しました。
小谷先生の資料は,理論式の説明から電気化学検出HPLCへの応用まで幅広く網羅し,FUMI理論を厳密にかつ分かりやすく解説しています。

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理論式の導出

FUMI理論は,確率論を基礎としています。測定値の標準偏差をベースラインノイズの性質を表すパラメータの関数として数学的に記述しているため,実践で使うためには,このパラメータを現実のベースラインからフーリエ変換と最小2乗法を利用して抽出する必要があります。この数学的記述とパラメータ抽出の部分が分かりにくいとよく言われます。多大な労力を必要とする多数回のくり返し測定によって求める標準偏差を,くり返し測定なしで推定する理論ですから,簡単であるはずがないと思うかもしれません。しかし,FUMI理論は確率論や時系列解析の教科書にある理論を少し展開しただけの理論ですから,この領域の基本を理解している人には難しくはありません。
FUMI理論を,理論式の導出を中心に解説したいと思います。

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不確かさ推定のイノヴェイション

分析化学において,精度は測定値の標準偏差で表され,その分析システムの統計的信頼性の指標となります。精度はサンプルの濃度に依存して変わるため,広い濃度範囲での精度の変化(精度プロファイルと言います)は,分析システムの性能を数値的に示す検出限界,定量限界などを計算するために必要です。FUMI理論は,多くの機器分析への応用だけでなく,社会現象への応用も可能であることが最近示されました。

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