統計学と化学分析

化学分析の性能を測るパラメータの一つに精度があります。精度とは,測定値の標準偏差ですから,統計学とは密接な関係があります。このページは化学分析の統計的側面に焦点を絞っています。

統計学講義

新たに開発した分析法,薬などの効果を調べるときに有意差検定は欠かせません。しかし,95%信頼区間,5%危険率などにある%の意味を理解することは易しくはありません。理由の一つとして,t分布が現実には得られないことが挙げられます。そこで,Excelの乱数発生機能を用いたモンテカルロシミュレーションによりt分布を作製し,体験的に有意差検定を理解する講義を提供します。幾つかの大学における講義録です。

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エクセルを用いた統計学実習

エクセル2010を用いてモンテカルロシミュレーションを行い,t-分布、χ 2 乗分布を作成し,統計的検定の基本的概念を体験します。「統計学講義」とほぼ同じ内容ですが,こちらは自習用です。

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希釈の不確かさ

ある濃度の溶液を2倍に希釈する場合,1mLの溶液をピペットで採取し1mLの溶媒を加えるか(ピペット希釈),2mLのメスフラスコに1mLのピペットで採取した溶液を入れメスアップするか(メスフラスコ希釈)は迷うところです。同じ希釈をくり返した場合,どちらの方法がばらつきが少ないかを問題にします。希釈後の溶液の体積は,ピペット希釈では最初に採取した溶液の体積に依存しますが,メスフラスコ希釈では依存しません。つまり,精度に関しては,希釈の構造が異なるのです。

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ELISAの不確かさ

2002年ころ,昭和大学薬学部の前田昌子先生(当時)から「競合法ELISAの検量線は直線ではない。そのため検出限界の定義がない。」とお聞きし,共同で検出限界を推定する方法を開発しました。検量線は測定値を定量値に変換する関数です。以前は,検量線を使う前の測定値に対して検出限界を定義していたので,我々は検量線後の定量値に対して定義することにより,この問題を解決しました。
我々の研究は,次の規格に採用されています:JIS K 0461 競合免疫測定方法通則;JIS K0462 非競合免疫測定方法(サンドイッチ法)通則;JIS K 0463 アリル炭化水素受容体結合レポーター遺伝子アッセイ通則―ダイオキシン類のAhRアッセイ;JIS K 0464 ポリクロロビフェニル(PCB)の免疫測定方法通則;ISO 11843-5 Capability of detection – Part 5: Methodology in the linear and non-linear calibration cases;JIS Z 8462-5 測定方法の検出能力―第5部:検量線が線形及び非線形である場合の方法。

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