学会発表

液体クロマトグラフィーのシステム再現性評価へのISO 11843-7の適用:日局フルタミドの純度試験

小谷 明 1 ,庄司 朝咲 1 ,楠 文代 1 ,林 譲 2
1 東京薬大・薬, 2 帝京平成大・薬

目的】日局「液体クロマトグラフィー」システムの再現性は,同一の検液について繰り返し測定を行って得たピーク面積のRSDによって評価される。ISO 11843-7(測定方法の検出能力-第7部)を利用すれば,1本のクロマトグラム上のデジタルデータからピーク面積のRSDが算出できる。本研究では,フルタミドのHPLCのシステム再現性評価におけるISO 11843-7の適用について検討した。USPの場合,日局に比べて低濃度のフルタミドでシステム再現性評価を行っている。日局及びUSPの評価の場合におけるISO 11843-7の適用性を検討した。
【方法】日局及びUSPに準拠したHPLCを構築した。注入にはオートサンプラー(10 Lの注入量再現性は0.12% RSD)を使用した。
【結果・考察】システムの再現性については誤差の伝播法則より,(RSD システムの再現性)2 = (RSD HPLC装置の精度)2 + (RSD 注入量再現性)2 と表される。まず,日局のシステム再現性の検討において,注入量再現性については,オートサンプラーの仕様により0.12% RSDを採用した。HPLC装置の精度についてISO 11843-7に基づいて算出したところ,0.05% RSDであった。これより,システムの再現性として0.13% RSDが得られた。この値は,繰り返し測定で求めたRSD(n = 6)の95%信頼区間の範囲(0.09~0.37% RSD)内であった。一方,USPの場合では,20 Lの注入量再現性は0.10% RSDを採用,HPLC装置の精度は2.04% RSDであり,システムの再現性として2.04% RSDが得られた。この値は,繰り返し測定で求めたRSD(n = 6)の95%信頼区間の範囲(0.94~3.68% RSD)内であった。以上の結果より,オートサンプラーを使用した場合,システム再現性の評価にISO 11843-7の適用が可能であると結論できた。

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